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心の医学メモ
      Psychiatry

診断名や症状名は、レッテルを貼るためのものであってはならないと思います。症状に苦しむ当人を助け、或はその性質を的確に周囲に知らせることで、周囲にも動きやすい態勢を作り出す。そうした意味で、名前というものは使われる必要があると私は思っています。
主に、心の症状として扱われる、いくつかの医学的名称とその説明を書き留めました。




 診断の基準

次の2機関による資料をもとに、心の症状の診断がなされます。
 
・米国精神医学会「DSM-W 精神疾患の診断・統計マニュアル」
・世界保健機関 「ICO-10 国際疾病分類」
                               
⇒症状の原因が不明瞭な現状があるため、いくつかの当てはまる症状を参考
 に診断を行っていく。主に前者は学問研究や臨床の場で、後者は疫学的調査
 を含め広く使われている。          

           ※症状が重複して生じることも多く、これを併存≠ニいう。



  



◇ 認知障害(せん妄・痴呆・健忘など…)

 ⇒主に、体の病気の影響による脳機能の変化から、心の症状が表れる状態。
  ※痴呆と健忘の違いは、後者の方が、より記憶の障害が強くなる。
   また、健忘のうち、作話や、記銘障害(覚えられない)、逆行健忘(記憶喪
   失)失見当識(見当する意識が正しく機能しない)が見られるものを主に、
  コルサコフ症候群≠ニ呼んでいる。



◇ 物質関連障害(アルコール依存、薬物依存、副作用、中毒、毒物への暴
             露による障害)

 ⇒薬など、物質における服用量との関連で起こる。
  ・物質使用障害(依存、乱用)
  ・物質誘発障害(中毒、離脱に纏わる症状など。)
  ※日常生活(家庭・仕事など)への影響。



◇ 精神病性障害
 
 ●統合失調症
 (旧 精神分裂病)
 
 
 
 

思春期に発症することが多い。
思考にまとまりがなくなる(連合弛緩)が起こり、それによって次第に会話や行動にもまとまりが無くなる。
・緊張病症状(環境に対する反応が減少する。)
・緊張病性昏迷(極度の無関心状態に陥る状態。)



 【診 断】
 
 
 


上記のような症状が6ヶ月以上続くことが前提である。
・6ヶ月未満は、分裂病様障害
・一ヶ月未満で、発症にストレス要因があるものを短期反応精神病


 【タイプ】
 
 
 
 
 
 

これらのものは、綺麗に分けられるわけではない。
・解体型(破瓜)→
 

早期に発症。徐々に適応能力が障害されていく。

・緊張型     →緊張が中心になる。
・妄想型     →妄想が主体として起こる。


 【症 状】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・陽性症状    →
 

妄想、幻覚、まとまりのない会話(周囲から、解りやすい。)

・解体症状    →思考や行動のまとまりを欠く。
・陰性症状    →
 

感情や思考などの精神機能が減退した状態。(気づかれにくい)


※むしろ、統合失調症の最たる特徴は、陰性症状であると主張する場合もある。


  ※妄想の種類(被害妄想、関係妄想、身体妄想、宗教妄想、誇大妄想、
         思考奪取、思考吹入、させられ体験、妄想知覚、妄想着想など)


 【ケ ア】SST(社会適応訓練)や、薬物治療が有効である。



◇ 気分障害(双極性障害、うつ病性障害)

 ●双極性障害(躁うつ病)

  T型…重度・繰り返す・大うつ病エピソードの直前・直後に起こる。
  U型…軽度・女性に多い(うつ病性障害を伴うことが多い。)

  ※中でも、正常期が無く、躁鬱状態を年に4回以上、繰り返すものを急速交
    代型という。これは繰り返す可能性が高い。また。女性に多い。
  ※軽躁状態や軽うつを繰り返す、気分循環症である場合には、家族など周
    囲が振り回される傾向も多いので、周囲に対するケアも重要である。

 ●うつ病性障害
 
 大うつ病性障害 
 小うつ病性障害軽症のうつ症状
 気分変調性障害
 
 
 
 
 
 


軽症のうつ症状が2年以上の長期にわたり、持続しているもの。症状の持続期間自体は、2週間と持たない。
そういった軽症のものが、続いてゆく。
抑うつ。小児期〜成人早期に発症しやすい。
成人後は、女性に多い。
 


 【ケ ア】薬物治療 認知行動療法 対人関係療法




◇ 神経症性障害(ノイローゼ、自律神経失調症、不安障害、身体表現性障害、
            解離性障害)

 ●不安障害
 
 
 
 

主にパニック発作などがあげられる。
【ケ ア】セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)プロザックを使い、セロトニンを増やす。集団認知行動療法など。
 

 ●社会不安障害
 
 
 
 

社会恐怖、単一恐怖
【ケ ア】セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)プロザックを使い、セロトニンを増やす。集団認知行動療法など。
 

 ●強迫性障害
 
 
 

強迫観念、不合理な手洗い・確認など。
【ケ ア】薬物治療、暴露反応妨害法(恐怖反応に意図的にさらす)
 

 ●外傷後ストレス障害
 (PTSD)
 
 
 

災害や人間関係による強いショックにより発症。
※一ヶ月以内の場合は、急性ストレス障害
【ケ ア】薬物療法 
症状における苦痛に無理をしない。
 

 ●全般性不安障害
 
漠然とした不安が続いている状態。
 
 ●身体表現性障害
 
 
 

身体異常が不明確であるにも関わらず、身体愁訴が続く状態。
・身体化障害 ・鑑別不能型身体表現性障害
 

 ●転換性障害
 
 
 
 

ヒステリー症状、運動機能の障害があるが、器質的以上が認められないもの。
※体の異常が無くとも、病気だと思い込むものを心気症という。
 

 ●醜形恐怖
 
 
 
 

外見に欠陥があると考え込む状態。日本に多い。
【ケ ア】薬物療法 
症状における苦痛に無理をしない。しかしながら、閉じこもりきらない生活も心がける。
 

 ●解離性障害
 
 
 
 

精神機能のまとまりが破綻した状態。
解離性健忘 解離性とん走 解離性同一性障害(二重人格)
離人症性障害
 




◇ 適応障害、他

  ⇒社会による心理的ストレスにより、不安や、抑うつ的になる状態。
   不眠 過眠 睡眠障害
   摂食障害(神経性無食欲症:拒食、神経性大食症:過食)
   
 ●人格障害(長期間に渡り、行動や感情、認知のコントロールや対人関係に
         支障をきたすようなものをいう。
         若い頃から、同一の行動様式を見せるといった特徴がある。)

妄想性人格障害 反社会性人格障害 依存性人格障害
分裂病質人格障害 境界性人格障害 強迫性人格障害
知覚的歪曲 自己愛性人格障害 分裂病型人格障害
回避性人格障害




◇ 小児期・思春期の精神障害

   ・知的障害 ・学習障害 ・運動能力障害 ・注意欠陥障害







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