カウンセリングルーム風音

索引 あいうえお順

カウンセリングの道標

 こちらにある文章は、日々、推敲・校正が繰り返されてゆきますことをご了承ください。
  縮小版へ

 5つの項目をそれぞれ、クリックしてね

このサイトで行っている
カウンセリングとは??
対人カウンセリング感情カウンセリング恋愛カウンセリングAC カウンセリング
成長カウンセリング模索カウンセリング複合カウンセリング 等です。
繊細さカウンセリングも、加わりました。
恋愛寓話,恋愛カウンセリング
   カウンセリングでは、こんな模索を育ててゆきます。









かぐや姫寓話      (恋愛、女心)

                              関連項目:恋愛依存症

今は昔、竹取の翁というものありけり‥と始まる「竹取物語」、
求愛をしてきた貴公子たちに無理難題を与えては、ついぞ誰とも結ばれず月へと帰ってゆくかぐや姫の物語です。


この世のものでは無いその謎めきに、人では無いその暮らし香らぬ人形に憧れる男数知れず、年頃になったかぐや姫にはたくさんの男たちが近づきます。
それでも、かぐや姫は知っていました。
珍しいのは最初のうちだけ…。慣れてしまえば、私のことなど忘れてしまうでしょう。ならば、「恋」を始めなければよいのです。
やがて、彼女に根負けしたほとんどの男は近づかなくなりました。残ったのは、5人の貴公子でした。

貴公子たちは、なかなか諦めません。諦めの悪さは、意志と覚悟の表れだろうか?
私は、本当に愛してくれる人が欲しい。一時のみ逆上せる(のぼせる)恋など、要らない。

貴公子たちには、財力がありました。己の仕事を多少忘れても、彼らにはうつつを抜かす余裕がありました。
ならば、その財力を引き合いに出すことで本気を見定めることができるでしょう。

仏の御石の鉢、蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣、龍の首の球、燕の子安貝、どれもこれも滅多なことでは手に入らぬ架空の宝、どうか私のためにとってきてくださいな。これらを私に下されば、私はあなたのものになります。
(‥手に入らない、物ではないものを私は欲しているのです。)
(‥手に入らない、物ではないものを私は欲しているのです。)

やがて、姫に渡されるは偽りや諦めばかり‥。
ため息をつくかぐやを他所に、貴公子たちは物質的なものばかりをただただ見つめていました。
遅れて求婚した帝あり、しかしながら姫はもはや期待する気持ちさえ失くしていました。
十五夜の天なる知恵に心は昇り、姫はついぞ恋とは無縁の己となりました。


ところで、こう呟く男が一人ありました。
「姫との約束を守れなかった‥。」
龍の首の球を探しに船出をし、遭難をしていた貴公子の一人でした。
彼だけは本気で船出をし、その辛い旅路の果てに悟ったのです。
「いいや、初めからそんな宝などなかったのだ。」


「かぐや姫、あなたの欲しがっていたものは物ではなかった。あなたは、無理難題をふっかけることで私のことを試したのでしょう?
即ち、あなたは無理難題を超えてでもあなたを好いていられるか?試さねばならぬ程に、真なる愛に飢えていたのでしょう?
私は、これをあなたに伝えるべきだった。
けれども、この旅を経ねばそのことに私は気づけなかったのです。」
そう呟いて、彼は満月を見上げました。かぐや姫は、この時までまだ彼女が思う以上に失いきってはいなかったのです。
同時に、この瞬間にそれと知らずに得て失ってしまいました。


思えばかぐや姫もまた、誰とも接点と呼べる程の接点を持たないままに全てを定めてしまっていたのでした。
もしかしたら、彼女の求めるものはいずれ生じていたのかもしれません。

そして、女心を上辺の言葉以上に理解した人物にはそれなりの旅が必要だったのです。男性が女性を真に愛することもまた、ちょっと袖刷りあったくらいで成立するわけではないようです。




かぐや姫や乙姫、恋愛で神(高貴な存在)として納まった存在は、
どうやら男性との対等な関係性を得られなかった象徴でもあるようです。
浦島物語の乙姫は男性を持成し、かぐや姫は男性をあしらいました。
しかしながら、女神的存在としての彼女たちは共通しているのです。
もしも、かぐや姫がいま少しだけ乙姫のように待てたならば…。
或いは、乙姫が持成すばかりの対応に疑問を持ったならば…。そして、
二人とも「約束事」に託したそれぞれの願いにより自覚的であったならば?

この二人がそれを真に望むのであれば、
私は二人にとっての唯一の恋(願い)の成就を思うのです。

出来ない中で、二人には何が出来たのだろうか?





 


よかったら、カウンセリングハウスConcierge順子 松本先生による「乙姫版」もお読み下さい。
松本先生とは、お互いの勉強も兼ねて交流をさせて頂いています。
そうした中で、最近、話題となっていたのが「乙姫とかぐや姫によって描かれる女心や恋愛について」でした。
本来は、女性像としての研究対象です。ですから、乙姫やかぐや姫は男性の中にもある存在(像)と見ていくのが筋です。
しかしながら、日常に身近な話題としての構造も持ち合わせています。その一つとして、「恋愛」を取り上げてみました。
そして、ここに恋愛に因んだ自己成長のテーマとして取り組んだのです。

遭難した貴公子がいて唯一誠実な貴公子と言われているのは事実ですが、台詞等はフィクションです。






 

  

Copyright (C) 2004- カウンセリングルーム風音 sumi , All rights reserved.
こころの悩み相談・うつやストレス、メールによる各種心理サポート