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 行動療法
行動療法とは、「心と体は繋がっている」の視点から行動に注目、それを切り口として働きかけを行っていく心理療法です。心や頭で四の五の考えるよりも体験することそれ自体が、信念(心の癖)を揺るがし変化を起こしていくこともたくさんあるものです。もちろん事情を詳しく聴くこと(アセスメント)も重視されていますが、習うより慣れよ、具体的で積極的な働きかけがなされます。
慎重に、自身を見つめてゆくことは非常に重要です。しかしながら、体験回避の袋小路に自らを貶めてしまう性質を含むものがそれでもあります。そこからの脱出を次のような方法で、目指します。「苦手な場面へ馴染んでいくという過程をリラクゼーションを交えながら、体験的に予習してゆく」、簡単にはこのようになります。
※ショック療法的に、苦手な場面に一気にさらす(体験させる)ことにより、生活に支障をきたしている恐怖や不安、嫌悪に斬り込む方法もあります。ただし、こちらは精神におけるある程度の強度が信頼出来る場合に限ります。
個人で行うものもあれば、グループで行うものもあります。特に後者に関心のあるかたは、病院などに問い合わせをなさってみてください。
*行動療法を支える学習理論
学習理論…複雑な脳の働きをブラックボックスと考え、他人にも観察可能な反応、行動
だけに注目し発展。個人の行動の変化のメカニズムを解明しようとしたもの。
人の振る舞いを理解する=人の心を理解する。
「人の行動や心理的な癖は、学習(後天的に身につける)の結果である。」
◎この場合の行動は、「情動(感情・情緒)、行為(外側から分かる行動)、認知
(内潜行動:思考・イメージ)、社会的知覚、反応など、生体のあらゆる個人
的・集団的反応の総称のこと。」
これらのメカニズムや変化のメカニズムを実験的に確かめ、証明して確認さ
れた理論が、これである。
《心理学での学習とは??》
→先行した経験によって生じる、比較的永続的な行動の変容のこと。
@ 情動の分野(レスポンデント学習理論)…「学校が嫌だ。怖い。」
A 行為の分野(オペラント学習理論)…不登校
B 認知の分野(コグニティブ理論)…「学校に行けない自分は、駄目だ。」
→@〜Bは、同時に生じ、相互に影響しあっている。
*レスポンデント学習理論(情動に注目)
※情動=急激に生起し短時間で終結する、反応振幅の大きい一過性の感情状態や感
情体験のこと。
この場合の情動とは喜怒哀楽に限らず、それによる肉体・身体における生理反応をも
含む。(アドレナリンなどの内分泌、発汗、心拍数)
古典的条件付けに端を発したもの。
−この理論によって証明されているメカニズム−
ある刺激がある一定の反応を生じさせるときに別の刺激がありそれが繰り返されると、その別の刺激が、その一定の反応と結びつく。
(例)無条件刺激(UCS)によって生じた感情=無条件反応(UCR)に対して、条件刺激(CS)が合わさることによって、更なる感情=条件反応(CR)が生じる。
@ 友達とのトラブル(UCS)→A不快感(UCR)→@+B学校(UC)→C更なる不快感(CR)
※UCSとUCRの成立したところに条件刺激(CS)が示され、その状況が繰り返されることによって、更なる条件反応(CR)が生じるようになる。=「条件反応」
*オペラント学習理論(行為の学習)スキナー
→行動が結果を生じその結果が刺激となって、今後の行動に影響を与える。(誉められ
る、叱られることによる結果)
レスポンデント学習理論との相違点は、反応が刺激よりも前にあること。
(例)●ラヂオの音が出ない。(ラヂオから叱られる、のお話。)
@ラヂオのスイッチを見る。 =弁別刺激
※弁別=違いをわきまえて区別すること。識別。
Aラヂオを押すという行動をする=反応
Bラヂオの音が出ない。 =結果=「強化子」
※今後の行動に影響を与える。
〜罰回避学習〜
@学校に行くと不快になるかもしれない。
A不登校 B不登校による安心が、行動を高める。
☆強化子の種類 …行動を増加させる「賞」、行動を減少させる「罰」
☆強化子の与え方…強化子を与える場合を「正」、強化子を取り去る場合を「負」
・誉める。当たる。(正、賞)
・行動を罰する。(正、罰)
・行動を罰しない。(負、賞) …見つからないように悪いことをするという結果へ結び
つく。
・無視する。 (負、罰) …注目牽引行動に応用。
※罰を中心としてしつけをするのは、あまり良くない。
☆連続強化…行動を形成したいときは、強化子を比較的多く与える。
☆間欠強化…上記の行動を持続させたいときに、ランダムに強化子を与える。たま
の大当たりだから、癖になるの原理。
《臨床の場では…》
・問題となる行動には、負の罰を行う。中途な賞により、罰が不成立となるため。
・適応的な振る舞いは、誉める。
*コグニティブ学習理論(認知の学習)
・モデリング(模倣学習)…認知機能があることを前提として考えないと成立の難しい
学習。(★大脳新皮質を使う。)By バンデューラ
@獲得過程→A遂行過程
―認知の代表的な理論のいくつか―
○認知を特定の状況で個人に生じた内的な反応パターンとして理解する理論。
◆モデリングの理論
◆原因帰属理論…何のせいにするかのパターン。方向によって内的、外的と分類。
◆「自己効力感」に関する理論
(自己効力感=外界のことがらに対し、自分が何らかの働きかけをすることが可能であるという感覚を言う。)
…自分の行動の結果を予測、予期する場合の反応パターン。
・結果予期:どのような結果になるだろうか?
・効力予期:それがうまくいくだろうか?
・自己効力感の3タイプ
@自己統制的自己効力感:自己の行動を抑制する基本的な自己効力感
A社会的自己効力感 :対人関係における自己効力感
B学業的自己効力感 :学校での学習などのおける自己効力感
※単純に、反応として捉える。
○認知を反応スタイルとして捉える理論。
周囲の刺激のみで反応するわけではなく、刺激から導き出された推論と評価によって、
反応が決定されると理解する。
◆REBT(合理情動行動療法=論理療法)の「信念」
◆認知療法の「スキーマ」「自動思考」
*学習理論の応用
・レスポンデント学習理論…不安や恐怖への安心感を募らせる。=脱感作
・筋弛緩法 ・自律訓練法 (神経症などによる不安)
不安の逆制止:安心感の中で、不安要素を与える。
・オペラント学習理論 …行動-結果を見定め、目標を設定してゆく。
・トークンエコノミー(シールなどの報酬を使用。)
・コグニティブ学習理論 …「認知」の前提が必要。
・モデリングを利用したソーシャルスキルトレーニング、
主張訓練など。 (学び直し)
・原因帰属理論を応用した帰属療法は、学習に応用してい
る。失敗に対してもうまくいったときにしてもプロセス
を詳細に伝える。うまくいったときは、誉める。
・自己効力感に関する理論を応用し、無気力や自尊心の
低さによる問題に理論的な背景として考えられるもの
を分析、問題解決へ向けた働きかけを行う。
結果予期や効力予期に丁寧に取り組み、小さな成功体
験を充分にフィードバックしてゆく。
・REBT(合理情動行動療法、論理療法)
:非合理的信念を合理的信念へ。
・認知療法
※認知は、ある程度の言語能力を身につけた思春期以降の人に使われている。
*療法を行う側の心がけ
仮説検証を大切に。
唯一の理論を絶対視しないこと!!!
そのような柔軟な捉え方の中で、クライエントさんと向かい合っていくことが重要。
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