Q
「同時に何人ものクライエントさんを受け持ってらっしゃると思うのですが、同時進行で何人もの相談を受けて大丈夫なのでしょうか?一人だけでも、信頼関係を築き上げるほど話し合う(メールをしあう)のは大変だと思うのです。それを同時に何人もの人と行うと、どうしてもサラッと流されちゃうのでは?事務的になるのでは?と、不安です。」
A
メールカウンセリングに対して、慎重になっておられるのですね。いい加減なものにはなって欲しくは無いというお気持ちが伝わってきました。
大切に取り扱って欲しい。最もなお気持ちだと思います。また、私自身も大切に取り扱っていきたいという志を持っています。何故ならば、私も、本当に聞いて欲しい話があったとき、流されてしまったことで悲しい思いをしたという経験があるからです。
そして、信頼関係を築き上げることは、あなた様がおっしゃるように簡単なことではありません。その通りだと思います。
カウンセラーにとっても、まず本当にその人を知ろうという気持ちを持たなければ始まらないものだと思います。
一方で、クライエントさんによる、「本当に伝えたい」という思いの度合いに呼応する面もあります。故に、双方による協力関係≠ェ必須のものとなります。
クライエントさんだけが頑張っても、或は、カウンセラーだけが頑張っても、カウンセリングは成り立ちません。この点について、クライエントさんにもご理解を頂ければと思っています。
以下に、サービス業とは違い、ことカウンセリングにおいては、双方の協力関係が必要となる理由のいくつかを述べます。
例えば、カウンセラーは相手の気持ちをいかに知ろうとするかに力点を置いて文章を読む訓練を受けていますが、クライエントさんは違います。このことにより、1回文章を読んだらそれが全てだと思ってしまうこともあることなのでは?と思います。これはとんでもない間違いで、1回目の印象というのは得てして自分の内面に由来していることが1番多いものなのです。自分を信頼出来ないという不安定感から他者の文面がとにかく不信的に読めることもあります。1回しか読まないというのは、自分における不信に彩られ価値付けて終えてしまう要因でもあるのです。
クライエントさんもまた、「カウンセラーがいかに、クライエントさんの気持ちに一生懸命、意識を向けているのか」その信頼を「カウンセラーの返信」から、拾う必要性も出てきます。
つまり、互いの信頼関係を築くためにはカウンセラーがもちろんそのように気持ちや関心をクライエントさんに向けること取り組むこと、そしてそれを文章に表現することが求められますが、同時にクライエントさんがそれを拾おうとする(見つけようとする)という作業さえ、欠かせない大切なプロセスの一部であるのです。
ところが、メールカウンセリングでは、主に文章≠ナのやり取りを行ってゆきますので、カウンセラーからのクライエントさんへ向けた共感≠竍関心を向けている姿勢≠ェクライエントさんにとって拾い難いという問題点もあります。文章でのやり取りは気が楽といえばそうなのですが、言葉以外の情報がありません。書き手の方では温かい気持ちで言葉を綴っても、不調な時に受け取れば受け取り手において不信的に読めることもあります。
頷きの言葉ひとつにしても、そうです。書き手の側においては、深く頷いた思いを表現したものの、受け取る側にとっては、淡白に読めてしまうタイミング諸々もあるわけです。(読み手側におけるその時の感情に、もっともらしく左右されてしまうことも、充分にあり得ることなのですね‥)
それでは勿体無いと思い、私の場合は、顔文字や行間、句読点などを使い、表現の工夫に努めています。幸いにもこの点に対する苦情は、今のところ、いただいておりません。しかしながら、常に、危うさと共にあることを心しています。
また、中には(状況にもよります)、依存が強く自分と相手との境目がなあなあになることで放っておけば互いが傷つく関係に向かうのではないか?と感じられような場合、敢えてメリハリのある表現、つまりは事務的な音に近い表現を使うことがあります。ただし、この場合であっても、全体的には見放さない心がまえで、言葉を扱っています。
世の中には、本当にたくさんのカウンセラーがおります。そうした中で、私について申し上げますと、「どちらかと言えば私のような人間は、私にとって自然なペースよりも、心持ちサラッと流すくらいの要素を摂り入れて接する方が良いのではないか?」と、自身に感じている節もあります。これも、時と場合によるのですが‥。
私の場合は基本的に、一人の人間に対してじっくりと時間をかけていかないと、私自身が関係を築けないところがあるのです。このように、サラッとということの方が難しい人間もいるのです(^_^;)
Q&Aも、小説並みに長いですよね‥。流すのが苦手な故にと、我ながら思いつつ、綴っています。
こちらこそ、サラッと流すのが苦手なカウンセラーでよろしいのでしょうか?と、尋ね返したい気持ちです。
こういう部分が良いとおっしゃってくださるかたもありますが、カウンセリングには相性も大切ですので、どうぞじっくりとカウンセラーについてもお選びになってください<(_ _)>
また、(楽だと言ったら嘘になりますが)クライエントさんひとりに返信をじっくりと打てるだけの時間を得るための自己管理は、カウンセラー側でも、意識的に行っております。
ですから、カウンセラーとしては、むしろ、「クライエントさんには、カウンセラーのことを心配するよりも、自分自身に対しての自己洞察を進めることに専念していただきたい」と、心から思っております。
ただし、カウンセラーにとって非常にカウンセリングがやり辛くなることがあります。サラッと流すどころか、カウンセリングを続けることが無理になってくることがあります。
それは、クライエントさんにカウンセリングにおける契約を守っていただけないことです。どういったことなのかといいますと…主に
・振込みや、カウンセリングのやり取りをする期限を守れない
・質問メールに、感情的なことを打ち明けてくる‥といったものです。
そういった、メリハリの無いやり取りがあると、カウンセラー側も当然、人間として嬉しくはないですし、やり取りが無茶苦茶なもとのなり、双方に、思いがけない負担が生じてくることでしょう。
こうなってしまえば、あなた様のおっしゃられるように、カウンセラーにとって、「大変」で大丈夫ではなくなります。(; ;)残念ながら、こういった場合は、サラッと流すどころか、カウンセリングをこちらからお断りしなければなりません。
※人間は完璧な生き物ではないので、融通をきかせるものはあります。ついうっかりというのは、誰にでもあります。(私も、すっさまじく出来た人間ではないので、埃を指でなぞって注意されるようなことは苦手です。)
でも、カウンセラーとしての私は、クライエントさんと、「しまった!」と思ったときに調整し合える関係を築いてゆきたいものです。
以上となります。あまりあなた様の疑問を納得させてあげられる言葉を綴れたか自信は無いですが、今度は、あなた様が、あなた様なりに何かを探し、見つけていただけますと幸いです。