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カウンセリングの道標

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「カウンセリングに対する姿勢を聞かせてください。」




カウンセリングへの心構え


カウンセラーという人間は、たくさんいます。カウンセリングに臨む心地や、軸としている心境は、十人十色あるのが現実です。
その点を尊重した上で、それでも敢えて、自らの足元を振り返るならば、「私について」は、次のように描くことが出来ました。

            <危機感こそが動力源   −カウンセリングに臨む−>より
「伝えたと思う言葉と、実際に伝わった言葉では、
 似ているようで、まるで違うものでもあるんだ!」
「わかるということと、理解するということは、
 性質の、まるで異なるものだったのだ!」

この仕事をしていると、このことをしつこいくらいに教わります(^_^*)
さらに、ただ「聞こえた言葉」としっかりと「聞き込んだ」言葉についても、そう!
だから、だからこそ、

・まだ、なぁんも聞けちゃいねぇ…。
・いやいや、まだ聞こえちゃいねぇ、
・まだまだだ、まだまだ………………………………………………!!
(言葉が悪くて、ゴメンナサイ(-_-;)

と、この調子が私です。
「うんとうんとしつこいくらいに耳を傾けたところで、ようやく、聴くということの一粒を手にする」という感覚が、いつも、私の内面を漂います。(=クライエントさんを救う、ご本人にしか編み出せない一手とは、それ程に奥深く、簡単には見えない貴重な領域との根気良い問答の果てに、存在するものなのです。)
その一粒を目の当たりにして、初めて、関わりにおける冒頭(最初)で聞いたと知覚するものが、序文に過ぎなかったことを改めて教わり、心します。
目だけの知覚する、「伝えた、聞いたの世界」という錯覚に惑わされないように、感性を研ぎ澄まし、私は、質を聴こうとします。そのことが、カウンセリングで足場となる、私の中の、大切な大切な姿勢です。

私の中には、「わかったつもりになってしまう行いにこそ、致命傷が生じるという、この仕事ならではの危機感」というものがあるのです。その表れなのか、クライエントさんから頂く、「思いの篭った一通」を読むという作業を済ますことは、私にとって、とても疲れます。
カウンセラーになる以前、相手の話を3時間も、4時間も平気な顔で聞いたことがありました。すごいと言われたし御礼も言われましたが、現在では、戒めの記憶です。たぶん、自分の聞きたいところしか聞いていなかったから、平気だったのでしょうね。ええ、聞きながらにして、まるで聴いちゃいなかったのだと思います。

ですから、今では、この危機感こそが、私にとっての動力源です。「聞き上手な私」という言葉に依存した自信にあらず、むしろ、過信を恐れ、危機感とも根気良くつき合ってゆこうとする精神性こそが、ようやく、私に何かを聴かせてくれるのです(*^_^*)

このように申し上げている今でも、私は、まだまだ聞こえちゃいません。だから、聴こう、聴こうとするのです。理解しよう、理解しようと思うのです。
簡単に聴けたと思ったら、ある意味ではお終いですから。
「頭が良くて、自分は相手の話をすぐに理解してしまうんだ!」などと過信してしまったならば、「相手の立場になって、心を傾ける」という努力を止めてしまうでしょう?
他者の話題は身近なようで遠いもの、
わからないから始めないと、始まらないのです。

これは、人間の浅はかな知恵を超えて存在する、自然の摂理です。

やがて巣立ちを迎えるクライエントさんが、私の下に出てきました。さあ、「そこまで関われば、たいそうなものが聴けたでしょう?」と、誰かが問いました。
クライエントさんが、「いろいろと聞いてくださって、ありがとう。勉強になりました。」と言いました。
こんな場面でさえ、「まだまだでもある」とお答えしたいのが、私の本音です。
私というカウンセラーが聴けたのは、クライエントさんの人生における、ほんのほんのほんの…一部分についてなのですから。どんな人間においても、人ひとりの人生とは、それくらいに大きくて深いものです。重みのあるものです。

ですから、心理カウンセリングでのカウンセラーは、「疲れるくらいに耳を傾けて、初めて聞こえてくるものがある」という視点を信じ続ける根気と能力が、必要となります。心理カウンセラーとして、クライエントさんの前に立ったならば、(自分が)聞きたいところだけを聞いているばかりではいけないのです。
カウンセラーも、神ではなく人間ですから聞き逃すこともありますが、何度もやって来る、クライエントさんの心の波を日常という遠い位置からのみ、高みの見物をしているわけにはゆかないのです。

その上で、クライエントさんの病理に気づき、バランスを導くためにも、病理に巻き込まれないための聞かなさも大切となってきます。

カウンセリングへの心構え
 
 
 







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