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カウンセリングの道標

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カウンセリングとは??




「カウンセリングとは、1回の対話だけで何とかするものですか??」





そういうものも無いとはいえませんが、出来れば、時間をかけて語られていくようなものを対話してゆけることが、本質であると私は思っています。
内面が大きな変化をむかえるということは、大きな力を与えて一気に行えば得られるというものでもなく、ある程度の地道な取り組みを必要とするからです。





カウンセリング初回、若しくは初期における可能性と限界について


心理カウンセラーに向けて、「誰にも話せなかった思いを自身で語ってみる」という動作を行うことによって、気持ちが楽になったというお話を初回のみのカウンセリングを受けたかたから、伺っております。 また、私自身がクライエントだった頃、この部分がカウンセリングの効果であると感じていた時期がありました。
これは、話し手が、「今まで、誰にも話せなかった思いを口にし、聞き手に受け入れて貰うこと」を体験することにより、話し手における孤独感が和らぐためです。(可能性)

ただし、初回、ないしカウンセリングの初期(以下、初期)とは、クライエントさんにおいても、カウンセラーにおいても、本当に本当に助走のような段階でもあるという現実をカウンセラーもクライエントも、見落としてはならないと思います。

カウンセリングの初期のみを「クライエントさんの抱える、悩みを解決するための時間」としてせっかちに定めてしまうことには、実は、問題も限界もあるのです。
この段階における実際は、大半が、クライエントさんの自己紹介で終わってしまうものです。
一方で、真に悩みを抱えるという現象は、人としてのステップアップ要素と同じお皿の上に乗っているのも同然ですので、(クライエントさんが、問題解決や成長を自らに、真に導きたいのであれば)双方において、今少し注意深く、慎重に見据えてゆく必要があるのです。
平たく申し上げれば、よく知り合ってもいないうちのやり取り(初期の人間関係)を、ことの全体像であると捉えて満足してしまうのは、ある意味においては、「早とちり」以外の何者でもありません。
カウンセラーは、そんな自分の「神ではなさ」に対する自覚を動機づけの一つとして、クライエントさんに向けて、しっかりと耳を傾ける職業でもあるのです。

心理カウンセリングにおいてのクライエントさんは、日常では流されてしまう話題でさえ、カウンセラーに向けることが出来ます。カウンセラーは、クライエントさんをよく知ろうとし、「彼にとって、見えていない側面は何か?その中に、彼を生き易くする道具は無いものか?」と、精神から耳を傾けます。
同時に、カウンセラーとはいえ、神ほど完全ではない人間を相手にやり取りしてゆくのですから、その点は、クライエントさんにとって、我知らず、自然に、人間関係訓練を体験することにもなります。(クライエントさんの戻る日常は、人間の世界です)
伝えるということは、どういったことなのか?伝わるということは、どういったものなのか?それらについても、しっかりと学んでゆく機会にあたる距離感と間合いが、ここに潜んでいるのです。

ところで、カウンセラーは神ではなくあくまでも人間として、人間としての立場を活かして、クライエントさんに向き合うのですから、「理解する」という現象に対して慢心していては、クライエントさんを1ミリだってわかることはありません。
それ故に、カウンセリング初期におけるカウンセラーは、どんなにベテランの人間でも、クライエントさんのことをほとんど理解してはいない、理解したつもりになるものではない点を心に留めておく必要があるのです。
そうすることにより、初めて、「ここからを大切に聴き込んでいってみよう!理解していってみよう!」という動作が始まるのですから。
(言い換えれば、クライエントさんもまた、カウンセラーについて、簡単には理解出来ないことと同じなのです。)

一気に語られたものは聞いたかもしれませんが、一気に語られないものについてはまるで触れていません。このような意味を含めて、カウンセリング初期において、カウンセラー−クライエント間で、実際に共有された情報というのは、あまりにも少ないのです。
更に、申し上げるならば、勘の良い人でさえ同じことです。彼が、ある程度の筋を容易に見抜いたとしても、そのことをどのようなタイミングで、どのようにフィードバックするべきかという問いを軽く扱えば、そのことは、不必要に、クライエントさんを害してしまいます。 それ以上の情報を見据える目を持たなければ、結果的に、クライエントさんにとって享受される、カウンセリングの質が低下することも現実なのです。
(それでも、「自信を見失い、孤立感を抱えるクライエントさん」は、場合によっては、カウンセラーから嫌われまいとして、カウンセラーを必要以上に立てようとするかもしれません‥。そして、それを自分の腕前であると勘違いするカウンセラーも、あるかもしれません。)

さて、このような「他者に頼りながらにして、自立的、自律的でもあるプロセス」において、「理解を急がずして着実に理解を深めてゆくものが、カウンセリングというものである」という構造をあなた様の意識に向けて、ほんの少しでも注ぐことは出来たでしょうか?
この点からも、(場合によっては)出来れば継続的なカウンセリングを受けてゆかれることをお勧めしたく思います。自己洞察本当の意味でのカタルシス(心の浄化)の始まっていくのは、その先のことなのですから



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